【第1005回】 魄が下、魂が上、魂が魄を導く

これまで「魄の世界を魂の世界にふりかえるのである。魄が下になり、魂が上、表になる。」(「武産合気」)の教えで技をつかえるように技と体を錬磨してきたが、ようやくこの教えが分かってきた。分かってきたということは、技で現わす事もできるようになってきたということである。これまでは上手く出来る事もあれば駄目なこともあり、あちら任せの感があり、科学的ではなかったが、今度は科学的に、「魄の世界を魂の世界にふりかえるのである。魄が下になり、魂が上、表になる。」を現わす事ができるようになったのである。

何故、出来るようになったのか、分かったかというと、基本は、論文にも書いているようにやるべき事をひとつひとつ身につけて行ったことの積み重ねであるが、直接これを分からせてくれたモノがある。
それは片手取り呼吸法での手の平と手の甲のつかい方である。
手の平は、裏(土台)、魄
手の甲は、表     魂

 動作 ?    動作 ?         動作 ?
手の平(裏)→ 手の甲(表)    → 手の平/手の甲(手の甲で手の平の土台を導く)
息は吐く   →   息を引く    → 息を吐く
魄の土台  → 魂が魄の上に生じる → 上の魂で下の魄を導く 

ここで大切な事は、手の平と手の甲を張り切ることである。取り分け、手の平が張り切っていないと土台にならず、その上に魂が生じないからである。
魄の手の平が大事である事を大先生は、「合気は魄を排するのではなく土台として、魂の世界にふりかえるのである。」と言われているのである。

「片手取り呼吸法の手の平と手の甲、」そして息によって「魄が下、魂が上、魂が魄を導く」を実感しやすいが、正面打ち一教でも同じようにできるはずであると云うよりも、すべての合気道の基本技は、「魄が下、魂が上、魂が魄を導く」で成り立っているはずだからである。つまり、すべての技を「魄が下、魂が上、魂が魄を導く」でつかわなければならないということになるわけである。