【第1005回】 足首を鍛え直す

年を取ってくると体の機能が必ず衰えてくる。衰える箇所や時期、程度は人によって異なるだろう。若い頃も体の各部位を鍛えたが、その主な目的はその箇所を鍛えてより大きな力を出すとか、よりいい技を使えるようにするためだった。しかし年を取っての体を鍛えるは違う。体や体の部位が衰えることは体が機能しなくなるという事になり、稽古も出来なくなる事であり、日常生活もままならなくなることなのである。死活問題という切実な問題なのである。故に、その衰えた部位が正常に機能するように鍛え直さなければならないのである。鍛え直せば稽古を続けることができるし、日常生活もままなるようになることなのである。

これは自身の経験であるので、他人は違うかも知れないが、参考にはなるだろう。
前にも書いたように、80歳を過ぎて体が思うように動かなくなった。特に機能しなくなった箇所は足であった。足が重く、思うように動かせないのである。それ故に、歩行が上手くいかないし、道場稽古での受け身からの立ち上がり、起き上がりが出来なかったのである。
そこでまず、足の裏筋を伸ばし、足の突っ張りを取り除いた。お陰で足は大分軽くなり、動きやすくなったがまだ十分ではない状態であった。
ここまでは前に書いた事である。

そこで体で体重が一番掛かり、その体重を処理する箇所を考えてみた。それは足首である。つまり、足首がしっかり機能しなければ体は動けないし、技もつかえない事になるわけである。それに気づいて足首を注意して観察してみると、確かに足首の機能が低下していることがわかったのである。まず、足首が重苦しく、しびれるような感じがするのである。
そこで足首を鍛え直すことにした。

足首を鍛える、鍛え直すとは本来の足首の機能・役割を取り戻すことである。
二つあると考える。一つは、足首を横に十字々々に返してつかうことである。足底の踵→小指球の縦方向から母指球の横に返す十字の返しである。返すのは腰腹である。
二つ目は、上記の横の十字に対しての縦の十字である。体重を足首に下に落とし、地に落ちたところで横に拡げる、縦→横→・・・の返しである。水火ともいう。
これで足首の痺れが大分解消され、体が軽くなったのである。また、後ろ受身も少し取れるようになったようである。

因みに、足首を鍛え直すのに適した他の鍛錬法があるが、次のようなものがある。